WICIシンポジウム2022のご案内(開催趣旨)
2020 年代に入り、サステナビリティやESGなど非財務情報開示の標準化を目指す動きは、2つの大きな流れに集約されてきました。一つはIFRS財団が設立した国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)の草案で、2021年6月にIIRC と SASB が統合して誕生したVRFも IFRS 財団に合流しています。もう一つの流れは、EUによる制度化で、 2023 年 1 月からの開示に向けて企業サステナビリティ報告指令(CSRD)に基づくEU基準の最終化が進んでいます。なお、米国のSECも非財務情報開示の充実に向けて動いています。
日本でも、ISSBの標準案に対して経産省の研究会が提言を出したり、内閣府と経済産業省が「知財・無形資産ガバナンスガイドライン」を公表したり、一般社団法人 ESG 情報開示研究会が2022年6月に報告書を発行したりしています。こうした世界におけるサステナビリティ関連情報の開示に関するルール化の動きに対し、わが国企業も関心を強めています。
様々な種類のレポーティングの中で、企業がこうした環境変化に的確に対応しつつ、攻めの開示を行っていくには、WICIジャパンが創設以来重視してきた、それぞれの企業に固有の知的資産(人的資産、組織資産、関係資産)、すなわちインタンジブルズを活用して、その企業なりの価値創造を行う経営を統合的な考え方の下で明確にし、それを主張していくことが重要です。
今年で15回目を迎えるWICIシンポジウムでは、こうした考え方の下、「サステナビリティ関連標準と統合思考経営」を大テーマに、インタンジブルズを軸として価値やインパクトを創造し、今後まとめられてくる開示情報の基準やツールを活用しながら、それをどのようにレポートし、投資家を始めとしたステークホルダーと対話していくべきか、に関して議論を行います。グローバルでの非財務情報の標準化の流れの中で、日本の統合報告を世界の中で顧みるセッション、様々な価値又はインパクトを企業はいかなるインタンジブルズを基に形成していくのかについて、投資家と企業の視点でのディスカッション、また昨今注目を集めている人的資本というインタンジブルズについての討議など、それぞれの分野での専門家や実務家の方々をお迎えして、参加者の皆様と共に幅広い議論や意見交換を行います。
来る12月1日(水)3年ぶりに早稲田大学大隈大講堂で開催されるWICIシンポジウム2022にぜひお集まりください。またCOVID-19の感染状況を踏まえ、Webでの配信を予定しておりますので、国内、世界のどこからでも各セッションのご視聴やご質問が可能です。
なお、今年で10回目を迎える統合報告優良企業表彰(WICIジャパン統合リポートアウォード)の対象企業の発表と授賞式も予定しております。ご期待ください。
多数の皆様さまのご参加を心よりお待ちしております。
一般社団法人 WICIジャパン
代表理事 北川 哲雄
開催概要
WICI Symposium 2022 サステナビリティ関連標準と統合思考経営 ~インタンジブルズを軸にした価値とインパクトの創造~ | |
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主催 | World Intellectual Capital Initiative(WICI) |
後援 | 経済産業省 / 早稲田大学 / 日本ベンチャー学会 / 大阪大学SSI / ESG情報開示研究会 / 国際会計研究学会 |
協賛 |
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開催日 | 2022年12月1日(木) |
会場 | 早稲田大学 大隈講堂 ライブ配信併用 |