年頭所感
WICIジャパン代表理事 北川哲雄

2021年1月

明けましておめでとうございます。昨年はコロナで開け、コロナで暮れました。今年も予断を許しませんが少しでも明るい兆しが出てくることを期待したいと思います。その中で企業側の非財務情報開示やESG情報開示、投資家側のESG投資熱もかつてないものになっています。

個人的にも海外に直接伺って話してきた人々とオンラインを使っての会議も一般的になりました。かなり便利になった反面、それだけではモドカシイことがあることも確かです。それをどのように克服するかは大事なことだと思っています。

私は情報開示につき永年、個人的に注目してきた企業(A社)があります。ESG説明会、DX説明会、R&D説明会を昨年秋、相次いで開催しました。オンラインで参加し、感銘を受けたのですが、そのうえで個人的に質問したい事項があり質問項目を予め用意しオンラインにて1時間のミーティングを設定していただきました。元々、存じ上げていたのでオンラインでもスムースに対話が進みました。

A社の情報開示はハイブローなアナリスト(10年程度の企業の将来業績を展望する)にとって極めて的確なものです。諸々のESGアイテムやA社のもつイノベーションの可能性をどのように織り込むかについてのヒントを与えてくれるものです。「今後10年間の財務三表」というキャンパスに絵を描くのに十分なものです。ただしアナリストに審美眼があればということですが。そういう意味でA社は極めて野心的です。審美眼のないアナリストは相手にしないということでもあります。

おそらくA社の開示水準はグローバルな同業他社と比較してもそん色ないどころか抜きんでているのではとさえ思います。

私はWICIの役割はA社のような企業が続出することだと思います。本年もよろしくお願いいたします。

WICI事務局より