2022年6月6日
WICIジャパン

一問一答KDS作成用のExcelファイル(KDSスタート)の公開

一般社団法人WICIジャパンは、著作者※1 から許諾を受けて、経営デザインシートを短時間で作成できるExcelファイルを公開しました。

経営デザインシートは、経済産業省「経営・知的資産小委員会 中間報告書」(2005)、WICIコンセプトの「WICI ビジネスレポーティングのフレームワーク ver.1」(2008)などを源流に内閣府から公開(2018)されたツールです。

WICIジャパンでは、この経営デザインシートを活用する統合報告セミナーを開催しており、その探求のなかで、著作者は、統合思考によるビジネスレポーティングを行う企業様に最適な経営デザインシートの項目や一問一答を開発してまいりました。

このExcelファイルを活用 することで、ありたい未来において、誰に、どんな価値を提供するのかを、デザイン(構想)し、生産性の高い対話を体験いただけます。その対話の成果は、統合報告の骨格となります。

社内外のインタンジブルズ※2 等の資源を活用した価値創造<バリュー・クリエーション>のために、経営デザインシート(KDS)をご活用下さい。

ご利用に対価は不要ですが、WICIジャパンの管理するメーリングリストに、メールアドレスを登録していただく必要があります。

登録いただくメールアドレスには、このExcelファイルの更新、使い方の説明、WICIジャパンのセミナー・シンポジウムの開催等のお知らせ等の情報がある際に、ご連絡させていただきます。一度登録いただければ、その後のメーリングリストからの退会は自由です。退会後もExcelファイルをご利用いただけます。

下記からメール登録いただくと、自動的に解凍パスワードがメールで返信されますので、そのパスワードで解凍してください。

パスワードの公開や社内での共有はお控え頂き、Excelファイルをお使いになる全員のメールアドレスのご登録をお願いします。

社内外のセミナー、省庁、NPO、各種団体のプロジェクトでもご利用頂けます。利用者にWICIジャパンのWebサイトからダウンロードいただけるよう、ご案内ください。

その他の配布方法のご要望につきましては、対応しかねる場合もありますが、ご相談に応じますのでご連絡ください。返信には2週間程度要します。

価値デザイン経営や経営デザインシートについて、活用事例がありましたら、ぜひ情報をお寄せください。

連絡先 広報担当運営委員 鈴木健治
wici-j@kval.jp

※1 著作者: 住田孝之、鈴木健治
※2 インタンジブルズ: 知的資産,知的財産権,無形資産,人的資本,社会・関係資本などの見えない資産

公開ファイル(24KDS_Start)の構成

  • 24KDS_StartWICI_Japan.zip
    • 24KDS_StartWICI_Japan.xlsx
    • 24KDS_StartWICI_Japan清書用.pptx
  • 24KDSスタートの公開.txt

24KDS_StartWICI_Japan.zipをパスワードで解凍すると、24KDSスタートWICI_Japan.xlsx 等にアクセスできます。
パワーポイントファイル(24KDSスタートWICI_Japan清書用.pptx)は手書きしたい際や清書等にご活用ください。

24KDSスタートWICI_Japan.xlsx(一問一答KDS作成用のExcelファイル,KDSスタート)の使い方[鈴木健治]

第1 一問一答で過去から現在を振り返る

  1. 1. KDSのレイアウトの部分には入力しない。
  2. 2. セルでE39 – E44まで書誌事項を入力する。
  3. 3. SDGsに慣れている方は、人類、地球、変化の3つのカテゴリーで1つずつ選択する。選択しなくても良い
  4. 4. 一問一答開始。セルD51の質問文「B01 いままで、誰に、価値(喜び、幸せ)をもたらしてますか。」への回答を、セルでD52「B01 入力 誰に?」を上書きして削除するように入力する。
  5. 5. 一問一答への回答は、1問1分間以内として、文章にならない場合には思いついたキーワードだけいれておいて、次の質問に進む。
  6. 6. セルでD63, D64まで回答・入力すると、「これまで」の価値創造メカニズムができている。項目でB01からB02が、KDSのレイアウトの部分に自動で表示される。

第2 一問一答でありたい未来を構想する

  1. 7. これからの価値創造メカニズムに入る前に、一旦、深呼吸をして、いままでの連続性ではない、ありたい未来を構想する。実現可能性70%程度を目処に、野心的に、夢のような話であっても、目指すべき未来を考える気持ちへと集中する。
  2. 8. セルでD70からD89まで進んだら、その構想した状態で、将来構想のキャッチフレーズをすこし時間をかけて文章にする。共感してくれる人だけで無く、すぐには共感してくれないような人にも届くメッセージを表現できると良い。
  3. 9. ありたい未来と、現在のギャップを意識しつつ、なにに取り組んでいくと良いか、セルでD96に入力する。

第3 入力したKDSの統合性を検証する

  1. 10. 第5 価値創造ストーリー(セルでD103 – D106)を音読してみる。違和感があれば、対応する項目A02, C01等に戻って修正する。
  2. 11. 第6 価値創造メカニズム(y = f(x))(セルでD109 – D112)を音読してみる。違和感があれば、対応する項目に戻って修正する。

第4 経営デザインシートの表現を仕上げる

  1. 12. 全体像が一応できあがったら、この経営デザインシートKDSは一旦完成とし、バックアップも保存する。印刷をするとKDSのレイアウトの部分が印刷される。
  2. 13. KDSのレイアウトの部分は、文字がはみ出さないようにフォントサイズが小さめなので、文字のボックスを選んでフォントサイズを大きくするなど調整しても良い。
  3. 14. KDSのレイアウトの左上「写真・イラスト」の四角と、右上「自社ロゴ」を削除してありたい未来の提供価値に関連する写真やロゴなどをいれると良い。

第5 経営デザインシートをチームで使い、KPIと連動させる

  1. 15. 取締役会、執行役員会、事業部長、スタッフ部門、部内のチームなど様々なグループ内で複数名で作成し、おたがいのKDSを交換して対話を積み重ね、そのグループで1枚のKDSをつくれると良い。それは、統合報告の骨格となり、パーパス経営のPDCAのそのものとなり、価値デザイン経営の実践となる。
  2. 16. ありたい未来の価値創造メカニズムについて、その実現の段階を評価できるKPIを探し出せると良い。